4月7日(木)、2022年度 1学期始業式が行われました。
令和4年度 一学期始業式挨拶 学校長 柴田 誠 挨拶(全文)
皆さん、おはようございます。令和4年度の始まりです。新たな気持ちで、気持ちよくスタートを切って下さい。行事予定も一通り決めて配布しますが、今年もコロナ禍の影響で、社会状況によっては臨機応変な対応が必要になると思います。これからも、先生方と皆さんが一丸となって教育活動を進めて行きたいと思います。協力をお願いします。
今日紹介するのは、ケニア共和国の国連大使のキマニさんです。ニュースでもとりあげられていたので知っている人も多いと思います。ウクライナの情勢を受けて、「国境」というものの見方を教えてくれています。島国日本で体感している「国境」というものとは全く別な視点です。演説の一部を読み上げます。
「私たちの国境は、私たち自身で引いたものではありません。ロンドン、パリ、リズボンといった遠い植民地の本国で引かれたものです。現在、アフリカの全ての国の国境線をまたいで、歴史的、文化的、言語的に深い絆を共有する同胞たちがいます。独立する際に、もし私たちが民族、人種、宗教の同質性に基づいて、建国することを選択していたのであれば、この先何十年後も血生臭い戦争を繰り広げていたことでしょう。しかし、私たちはその道を選びませんでした。私たちは既に受け継いでしまった国境を受け入れたのです。それでもなお、アフリカ大陸での政治的、経済的、法的な統合を目指すことにしたのです。未だ多くの国家や民族、誰もが知らないより偉大な未来に期待することにしたのです。私たちは、アフリカ統一機構と国連憲章のルールに従うことを選びました。それは、国境に満足しているからでなく、平和のうちに築かれる偉大な何かを求めたからです。」
キマニ国連大使は、アフリカの国々の歴史的視点をもって、国境というものの本質を表現しています。世界には、自由に往来できる国境もあれば、踏み越えると間違えば撃ち殺される国境もあります。私はどんな国境であっても、相互の国民の安全と幸福を保つための国境であってほしいと思います。
国と国の関係は、人と人との関係と同じです。令和4年度、皆さんも互いの穏やかで充実した学校生活を保てる、そんな友人関係をたくさん築いてください。期待しています。