11月22日(月)7限、中学3年生が「人権の学習~臓器提供・移植医療を考える~」に取り組みました。この日は、埼玉県臓器移植コーディネーターの堀野いずみさんをお招きし、臓器提供と臓器移植の2つの観点から、命について考えました。
ワークショップでは、 「もしも、自分の大切な人(家族)が脳死になったら臓器提供を承諾するか?」
「もしも、自分だったら臓器提供したいか?」
「もしも、自分の大切な人(家族や友人)が移植でしか助からない病気になってしまったら移植を受けて欲しいか?」
「もしも、自分が移植しか助からない病気になってしまったら移植を受けたいか?」
など、具体的な問いが投げかけられ、それぞれが自分の意見をタブレットに入力し、スクリーンで共有しました。命に対して、自分の体に対して、自分とは異なる考え方を持っている人が近くにいることに気づかされると同時に、自分の命や身体と同じように、人の命や身体もかけがえのない大切なものであることをあらためて学ぶ機会となりました。
ワークショップの後半では、臓器提供を受けたご家族の葛藤をまとめた映像が流されました。スクリーンを見つめる生徒たちの表情はどれも真剣でした。
「臓器を提供する」「提供しない」「臓器移植を受ける」「移植を受けない」どれを選んでも正しいという堀野さんの言葉が印象的でした。
授業の終わりには、「臓器提供意思表示カード」が配布され、家庭でもう一度臓器提供と臓器移植について考えてくることが課題として出されました。正解はありません。ただ、この課題が、命のバトンをしっかり握りしめて再び走り出すきっかけになればと願っています。